相続の権利を持っているのは誰か
人が亡くなると、その人が所有していた資産を家族などに引き継ぐ手続きが行われます。
この手続きを遺産相続と呼びます。引き継がれるのは現金のほか、貴金属や土地などもふくまれます。資産を引き継げる権利を持つのは、どのような立場の人たちなのでしょうか。
相続の対象となる立場は、法律によって明確に定められています。最優先となるのは、亡くなった人の配偶者や子どもです。その次となるのは故人の両親や祖父母で、そのあとに兄弟姉妹です。故人が生前に遺言を作成したときは、遺言の内容に従って資産の配分が行われます。
相続の権利を持つ人のなかに行方がわからない人がいた場合は、戸籍などを参照して連絡を取らなければいけません。引き継がれる資産には未納の税金や負債などもふくまれるため、遺族がそれを負担することになります。
負債があるときは、相続を放棄する手続きを行うとよいかもしれません。法律上の知識が必要になるため、司法書士や弁護士が相談先になります。
資産を相続する前に事前に備えておくべき事
相続は人が亡くなった時に資産を権利がある人が受け継ぐ事です。相続時には税金が発生して3000万円の控除に受け取る人数に対して、一人当たり600万円の控除を追加で受けられます。
死亡時だけでなく生前でも可能で、生前の場合は同じ金額を相続する場合でも、税率が大きく軽減されるので死亡時よりも納税額が少なく済みます。
生前の場合は贈与によって親族に資産を受け渡す事ができます。贈与の場合は年間で110万円まで控除が受けられるので、早い段階から贈与によって受け渡す事で節税対策になります。現金だけでなく不動産や有価証券を持っている場合は、複数人で分けるのが難しくなります。
死亡した時に困らないように早い段階から分配しやすいように、準備しておく事も大事です。
相続時の財産の計算は素人には難しく、申告するのも大変です。特に人が亡くなって葬儀など忙しいタイミングでは困難になります。
その時に備えて税理士などの専門家を事前に決めておくと良いです。